スコットランドの独立 続き



スコットランドの独立を問う住民投票は独立に反対する票が過半数で、独立否決となった。

イケイケ派の私にはちょっと残念な結果ではあるが、
最後はキャメロン首相が土下座して自治権拡大を約束したので、
もはやこの投票は目的を達成した・・・とみていいのかも。



キャメロン首相、ネットでは「ルーピー」(頭がいかれている くるくるぱー)と馬鹿にされている。




そもそもはこの投票って
 
  • 自治権拡大
  • 独立
  • 現状維持

三択だったんだよ。
当時ガチンコの独立を指向する人は3割にも満たなくて、
自治権拡大の意思を示すことを目的とした住民投票として企画されたもの。
それをキャメロン(イングランド側)が
「やれるもんならやってみろよ」って
自治権拡大の選択肢削って二択にしたから、こんな顛末になった。



だから、キャメロンは大馬鹿呼ばわりされてるんだけれど、
でも当初は誰もが、こんなにも独立賛成派が多数いるとは思ってなかったんじゃないか?





独立したら国旗はどうなるのかって思ってた。

イギリス国旗がこれ。



スコットランド国旗がこれ。




イギリス国旗からスコットランド国旗を除いたら(イギリス国旗は連合国旗だからね)、
白地に印の、マヌケな(・・・いや、は日本人の精神ともいえるけどさ)国旗になるなーって
ある意味期待していたのに(笑)





それから、独立が否決されたとはいえ、気になるのはイギリス国歌。
この『 God Save the Queen (King)』って歌は6節まであるんだけど、その第6節に
「反逆せしスコットランド人を破らしめむ」ってあるんだよね。
近年になって、一部議員から第6節を国歌から削除する案が提出されているが、反対意見が多くまだまとまっていない(←wikiより)。



五輪のサッカー試合では、国家斉唱を拒否したスコットランド選手が何人かいたってニュースがあった。
(W杯にはイングランド、ウェールズ、スコットランドがそれぞれ別で参加していたイギリスだが、
五輪では「チームGB」(Great Britain)という愛称の単一チームで参加していた。)




いい加減に気持ち汲み取ってやれよ。
ここ削除してやれよ。





サッカーとかラグビーだけ別々の地方代表でやってるよね。
今さら一緒になんかやれっかー、って感じなんかな。








丸谷才一の『絵具屋の女房』って本がある。



ここの「薬を探す」って章に、面白い記載があった。


イギリス人の得意とする領域(イギリス名物)は三つあって、それは
 
  • 製薬
  • 陸上の中距離
  • スパイ

なんだそうだ(笑)



世界の製薬会社の上位のほとんどはロンドン及び、イングランド南部に本拠地を置く。
ペニシリンの発見者フレミングはスコットランド人。
バイアグラだって発売したのはアメリカだけれど、発明はイギリス(らしい)。



中距離は伝統的にイギリスが強い。
堅忍不抜にして駆け引き上手だから、
と考えれば理解できると丸谷氏。



スパイ術に長じているのは帝国主義の本場だし、
「それにまぁこう言ってはなんとなく角が立つが、
ずるいから、
もっと穏健な言い方をすれば
他者との関係において巧妙だから」
と考えれば納得がゆくと丸谷氏は述べている。




じゃぁ、製薬に長けているのは何故か、って話がこの本の中で展開していくんだけれど、
これはなかなか興味深く面白い。
又改めていつかblogに書くつもり。






さてさて、

駆け引き上手
ずるい
他者との関係において巧妙
のイギリスで
(私が言ってるんじゃないよ。本の中で丸谷氏が述べている。)
キャメロン首相が約束したスコットランド自治権拡大が果たしてうまくすすむのだろうか、
と私は危惧している。



では。







 

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