北斎 MOA美術館(熱海)



通っている絵画教室の先生に勧められて、
おとー(My Husband)と熱海にある
MOA美術館の北斎「冨嶽三十六景」を観に行ってきた。


熱海、実は自宅から近い。車で30〜40分程度。
しっかし、細い道(山の中の住宅街?の小道)を通るので、一人では来たくないとこだなー(涙)
勿論、運転手はおとー。助かりました。




MOA美術館の入口。派手さはない。
山の中なので静かで良いところ。

北斎1.jpg





展示案内ケース内のポスターを撮ろうとしたら、私とおとーも写っていた(笑)
カメラを忘れたので、iPadで撮った。







館内(3F)から、熱海の海が見える。

北斎2.jpg





光琳の複製画。複製なので撮影OKだった。

北斎4.jpg







北斎といったら、コレ。
『冨嶽三十六景・ 神奈川沖浪裏』

北斎1.png


背景に富士、近景に波と舟をダイナミックに描いたもの。
北斎の画はなんていったって、構図が面白い。
画の知識がな〜んもなくっても、目が釘付けになる。

この絵を描いたのが70才過ぎ。
それまで、美人画や役者絵等、彼は普通に色々描いてきた。
が、それらの絵の全盛時代には、北斎は二流扱いされたのだろう
(当時、美人画は歌麿、役者絵は豊国がなんといってもグンバツ)。
だが、この風景画で彼は自己の芸術を創り上げたといえる。


この『神奈川沖浪裏』について、興味深い解説があった。
北斎は、すべてのものはコンパスと定規で描けると言う
(「画に尽く其法あり されど起こるところは方円を出ず 是を基として規矩(きく)の二つをもって もろもろの画をなすの 定位(ばどり)を教う」)。

で、この『神奈川沖浪裏』に2本の対角線を引いて、
次に、左下の隅を中心として紙の縦の長さを半径とする4分の1の円弧を描くとこうなる。

北斎2.png

Y(縦の長さ)を半径にした円と対角線の交わり波の先富士山があり、
巨大な波から円形の富士山への視線誘導を行ってる。
舟の円弧と波の円弧も一致した大きな曲線を辿りながら、最終的に富士山まで行きつく。
この絵には左下中央にある波の三角と奥の富士の三角は遠近法を持って描かれている。



実際はこれだけではなく、全部で3本の直線と19本の円弧で数学的に計算した構図で描かれていると言われている。
http://www12.plala.or.jp/solaris_works/reports_002.html






こんな感じで簡単に幾何学的に分析していた画が沢山あって、一つ一つ丹念に観ていたらかなーり疲れた。
でも、楽しかったよリボーン










彼は75歳の時、絵本『冨嶽百景』を出版した。その序文にこのようにある。
「自分は六歳から物の形を写す癖があり、
五十歳の頃からしばしば『画図』を表したが、
七十歳以前に描いたものはろくなものはなく、
やっと七十三歳にして鳥獣虫魚の心に通じる絵が描けるようになった。
それで八十歳、九十歳と、ますます進歩し、
百歳にして神品を、百十歳にして一点一格生けるが如き絵を描こうと思う」

「一百歳にして正に神妙ならんか、百有十歳にしては一点一格にして生くるが如くならん」



すげー貪欲・・・。というか、
ホメオパシーで言ったら、idealisticっていうのか?


でも、この人、その90歳の人生において93回引っ越しをして、30回以上も画号を変えた。
idealistic でありながら、escape で change な傾向の人。discontent な人であるともいえる。
う〜ん。ホメオパシーセッションしてみたーい笑


結局『冨嶽三十六景』以上の傑作は生まれなかった。
でも、彼の「一百歳にして正に神妙ならんか、百有十歳にしては一点一格にして生くるが如くならん」っていう言葉は、
ただの若き日の(といっても70才過ぎ・・・)自己誤認ではないと思うのよ。


彼のあっぱれな心意気に、ただただ拍手を捧げたいお願い



では。





 

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